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構造化データ・JSON-LD・スキーマ・リッチリザルトの違いと実装方法

「構造化データとJSON-LDは同じもの?」「スキーマって何?」——混同しやすい4つの概念の関係を整理し、JSON-LDの実装方法・よくある失敗パターンまで解説します。

12分で読める2026-04-02

構造化データとは、Webページの情報を検索エンジンが理解できる形式で記述するマークアップの総称です。Schema.org(スキーマ)は「何を伝えるか」の語彙、JSON-LDは「どう書くか」の記法、リッチリザルトはGoogleが構造化データを読み取って表示する「結果」です。この4つは同じものではなく、それぞれ異なるレイヤーの概念です。

4つの概念の違いを整理する

「構造化データ」「JSON-LD」「スキーマ(Schema.org)」「リッチリザルト」は混同されがちですが、それぞれ異なる役割を持っています。実装前にこの関係を理解しておくと、何をどう書けばいいかが明確になります。

構造化データ(Structured Data)=目的

最も広い概念です。Webページの情報を機械が読める形式で記述したデータ全般を指します。「ページの内容を検索エンジンに正しく伝える」という目的そのものを表す言葉です。JSON-LDもMicrodataも、すべて「構造化データ」の一種です。

Schema.org(スキーマ)=語彙

Google・Microsoft・Yahoo!・Yandexが共同で策定した語彙の標準規格です。「Article」「FAQPage」「Product」などの型(Type)と、各型が持つ属性(headline, author, priceなど)を定義しています。構造化データの「辞書」にあたります。

JSON-LD=記法(書き方のフォーマット)

Schema.orgの語彙を実際にHTMLに記述するためのフォーマットです。他にMicrodataやRDFaもありますが、Googleは公式にJSON-LD形式を推奨しています(Google Search Central)。HTMLのコンテンツ部分を変更せず、独立した<script>タグ内に書けるのが最大の利点です。

リッチリザルト(Rich Results)=結果

Googleが構造化データを読み取った結果として、検索結果画面に表示する強化されたUIです。FAQのアコーディオン・レビュー星・パンくずリスト・商品価格などが該当します。構造化データを正しく実装しても、Googleが採用しなければリッチリザルトは表示されません。

4つの概念の関係

Schema.org
(語彙)
+
JSON-LD
(記法)
構造化データ(実装)
↓ Googleが採用すれば
リッチリザルト(表示結果)

なぜ2026年に構造化データが重要なのか

リッチリザルトによるCTR向上

リッチリザルトが表示されると、通常の検索結果と比べてCTR(クリック率)が20〜30%向上するというデータがあります。FAQのアコーディオン展開は検索結果での占有面積を増やし、パンくずリスト表示はサイト構造の信頼性を伝えます。

AI検索(AIO/GEO)での引用率向上

Google AI OverviewやChatGPT・Perplexityなどの生成AI検索が普及し、構造化データの価値はさらに高まっています。AIがWebサイトの情報を回答に利用する際、JSON-LDで明示された情報は大きな手がかりになります。

Seer Interactiveの調査によると、AI Overviewに引用されるコンテンツの55%はページ上部30%から抽出されており、冒頭に構造化データで明示された情報が優先的に参照される傾向があります。

出典: Seer Interactive「AI Overview引用元分析」、Google Search Central「構造化データの仕組み」

実装率の現状——まだ差別化できる

構造化データを正しく実装しているサイトは約35%にとどまります。特にLocalBusiness・HowTo・Productなどの高度なタイプの実装率はさらに低く、今から始めても十分に差別化できるフェーズです。

+20〜30%

リッチリザルト表示時のCTR向上率

約35%

構造化データを正しく実装しているサイト

55%

AIO引用がページ上部30%から抽出される割合

主要なSchema.orgタイプ一覧

Schema.orgには数百種類のタイプが定義されていますが、SEO・AIO対策で特に重要な8つのタイプを解説します。それぞれのタイプで検索結果への表示効果が異なります。

タイプ用途検索表示効果
FAQPageよくある質問ページ検索結果でQ&Aが展開表示される
Articleブログ記事・ニュース著者・公開日・サムネが表示される
Product商品ページ価格・評価・在庫状況が表示される
BreadcrumbListパンくずナビURLの代わりにパスが表示される
Organization会社・団体情報Knowledge Panelに情報が掲載される
LocalBusiness店舗・ローカルビジネスGoogleマップ・ローカル検索に表示
HowTo手順・ハウツーステップ形式で検索結果に表示される
WebSiteサイト全体の情報サイトリンク検索ボックスが表示される

JSON-LDの書き方(実装例つき)

JSON-LDは<script type="application/ld+json">タグの中にJSONオブジェクトとして記述します。@contextでschema.orgの語彙を使うことを宣言し、@typeで型を指定します。以下に3つの代表的なタイプの実装例を示します。

FAQPage

よくある質問ページに使用します。ページに実際に表示されているQ&Aの内容と一致している必要があります。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "FAQPage",
  "mainEntity": [
    {
      "@type": "Question",
      "name": "構造化データとは何ですか?",
      "acceptedAnswer": {
        "@type": "Answer",
        "text": "Webページの内容を検索エンジンが理解しやすい形式で記述するマークアップです。"
      }
    }
  ]
}
</script>

Article

ブログ記事やニュースページに使用します。author(著者)とpublisher(発行者)は検索結果での信頼性表示とE-E-A-T評価に影響します。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Article",
  "headline": "ページのタイトル",
  "author": {
    "@type": "Person",
    "name": "著者名",
    "url": "https://example.com/about"
  },
  "publisher": {
    "@type": "Organization",
    "name": "サイト名",
    "logo": {
      "@type": "ImageObject",
      "url": "https://example.com/logo.png"
    }
  },
  "datePublished": "2026-05-12",
  "dateModified": "2026-05-12",
  "image": "https://example.com/article-image.jpg"
}
</script>

LocalBusiness

実店舗を持つビジネスに使用します。Googleマップとローカル検索での表示に直接影響するため、住所・電話番号・営業時間は正確に記述してください。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "LocalBusiness",
  "name": "カフェ サンプル 渋谷店",
  "address": {
    "@type": "PostalAddress",
    "streetAddress": "神宮前1-2-3",
    "addressLocality": "渋谷区",
    "addressRegion": "東京都",
    "postalCode": "150-0001",
    "addressCountry": "JP"
  },
  "telephone": "+81-3-1234-5678",
  "openingHoursSpecification": {
    "@type": "OpeningHoursSpecification",
    "dayOfWeek": ["Monday","Tuesday","Wednesday","Thursday","Friday"],
    "opens": "09:00",
    "closes": "18:00"
  }
}
</script>

すべてのJSON-LDは、HTMLの<head>内または<body>内に配置できます。Googleは配置場所を問いません(Google Search Central)が、管理のしやすさから<head>内への配置が一般的です。

よくある失敗パターン

@contextの記述忘れ

JSON-LDの先頭に "@context": "https://schema.org" がないと、Googleは語彙の名前空間を認識できずエラーになります。すべてのJSON-LDブロックに記述してください。

ページ内容と構造化データが不一致

構造化データに記述した情報(価格・評価・FAQ)がページに実際に表示されていない場合、Googleのガイドライン違反になります。Manual Actionを受けるリスクがあります。

必須プロパティの不足

schema.orgの各タイプには必須プロパティがあります。例えばProductには"name"が必須です。Googleのリッチリザルトテストで公開前にチェックしてください。

JSONの構文エラー

カンマの付け忘れ・波括弧の閉じ忘れ・引用符の不一致などは、構造化データ全体が無効になります。バリデーターで確認してください。

1ページに同じタイプを重複定義

同じ@typeのJSON-LDブロックを複数記述すると、Googleがどちらを参照すべきか判断できなくなります。1ページ1タイプが原則です(BreadcrumbListなど例外あり)。

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今井政和

この記事を書いた人

今井政和

SEOディレクター / フロントエンド開発者

Web業界20年以上の経験を持つSEOディレクター。CodeQuest.work SEOの開発者。WordPress公式プラグイン「ORECTIC SEO CHECK」作者。著書に「三方良しで勝つ 江戸商人に学ぶ現代WEB戦略」。

@imai_director

よくある質問

構造化データとは何ですか?
構造化データとは、Webページの内容を検索エンジンが理解しやすい形式で記述するためのマークアップの総称です。Schema.orgで定義された語彙を使い、JSON-LD・Microdata・RDFaなどの形式で記述できます。「構造化データ」は目的を表す広い概念で、JSON-LDやSchema.orgはその中の具体的な要素です。
構造化データとJSON-LDの違いは何ですか?
構造化データは「Webページの情報を機械が読める形式で記述する」という概念の総称です。JSON-LDはその構造化データを書くためのフォーマット(記法)の一つです。他にMicrodataやRDFaという記法もありますが、GoogleはJSON-LDを推奨しています。つまり、JSON-LDは構造化データの「書き方の一種」です。
JSON-LDはHTMLのどこに書けばいいですか?
GoogleはJSON-LDを<head>または<body>内に記述することを認めています。管理のしやすさからNext.jsやWordPressでは<head>内に挿入するケースが一般的です。<script type="application/ld+json">タグで囲んで記述します。複数のJSON-LDブロックを同じページに記述することも可能です。
構造化データを入れるとSEOに効果がありますか?
構造化データ自体は直接のランキング要因ではありませんが、リッチリザルト表示によるCTR向上(20〜30%)が見込めます。また、2026年現在はGoogle AI OverviewやChatGPTなどのAI検索での引用率向上にも寄与するデータが出ています。Googleがページの内容を正確に理解しやすくなるため、E-E-A-Tの観点からも有利です。
AI検索(AIO/GEO)に構造化データは効果がありますか?
はい。生成AI検索(Google AI Overview・ChatGPT・Perplexity)がWebページを回答に引用する際、JSON-LDで明示された情報は重要な手がかりになります。Seer Interactiveの調査では、AIOに引用されるコンテンツの55%がページ上部30%から抽出されており、構造化データで情報を明示しておくことで引用率の向上が期待できます。