SEO記事の構成は、狙う検索語の上位5〜10記事の見出し(H1〜H6)を抽出し、トピックごとに「上位の何件が書いているか」を数えて決めます。ほぼ全件が書いているトピックは読者が当然期待する内容なので揃え、1件しか書いていないトピックや自分だけが持つ実例・データで差をつけます。上位の見出しをすべてつなぎ合わせるのは逆効果です。
構成づくりで決めるのは「揃える部分」と「差をつける部分」
上位の記事は、その検索語で読者が知りたいことに答えているから上位にいます。だから、ほとんどの上位が扱っている内容を書かない記事は、読者の期待に答えていない記事になります。
一方でGoogleは、役に立つコンテンツの自己評価として「検索結果に表示された他のページと比較した場合、コンテンツは実質的な価値を提供していますか」「コンテンツが他のソースを参考にしたものである場合は、単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか」と問いかけています。上位と同じことを並べただけでは、この問いに答えられません。
つまり構成づくりは、上位の内容を「揃える部分」と、自分が上乗せする「差をつける部分」に分ける作業です。上位記事の見出しを抽出して比べると、この線引きを感覚ではなく件数で決められます。
上位記事の見出しから構成を作る5つの手順
広告・動画・Q&Aサイト・公式ドキュメントは、記事とは役割が違うので分けて見ます。比べる相手は、自分が書こうとしている記事と同じ型(解説記事なら解説記事)にそろえます。
見出し抽出ツールにURLを入れると、そのページのH1〜H6が階層つきで並びます。ブラウザで1ページずつ開いて目で拾うより速く、見落としもありません。
サイト共通のメニュー・関連記事・会社案内・著者紹介などの見出しも一緒に取れます。本文の見出しだけを残します。
見出しの言い回しは記事ごとに違うので、同じ内容を扱っている見出しを1つのトピックにまとめ、上位のうち何件がそのトピックを書いているかを数えます。
ほとんどの上位が書いているトピックは読者が当然期待している内容として揃え、1〜2件しか書いていないトピックや、自分だけが書ける実例・データで差をつけます。


見出し抽出は、ページのHTMLにある見出しを読み取ります。JavaScriptで後から描画される見出しは取れないことがあるので、件数が極端に少ないページはブラウザでも確かめてください。
実例:「構造化データ 書き方」で当サイトの記事を比べた
2026年10月12日、Googleで「構造化データ 書き方」を検索し、上位の解説記事5件(Googleの公式ドキュメントは役割が違うので除外)と、当サイトの「構造化データの書き方」の記事の見出しを抽出して比べました。他社の記事は伏せ、トピックごとの件数だけを載せます。
| トピック | 上位で書いている数 | 当サイトの記事 |
|---|---|---|
| 構造化データとは(定義) | 5件中5件 | あり |
| メリット(リッチリザルトなど) | 5件中5件 | あり |
| Schema.orgとJSON-LD(語彙と記法) | 5件中5件 | あり |
| 書き方(HTMLに直接書く・支援ツールを使う) | 5件中5件 | あり(JSON-LDの実装例) |
| 検証の方法(リッチリザルトテスト・Search Consoleなど) | 5件中5件 | 専用の節なし(比較後に追加) |
| 種類の一覧 | 5件中4件 | あり |
| デメリット | 5件中2件 | なし |
| 注意点・よくある失敗 | 5件中1件 | あり(失敗パターン5つ) |
| 生成AIを使った作り方 | 5件中1件 | なし |
| 導入事例 | 5件中1件 | なし |
揃っていなかったのは「検証の方法」です。上位5件すべてが、リッチリザルトテストやSearch Consoleでの確認方法を独立した見出しで扱っていましたが、当サイトの記事はチェックツールの案内だけで、検証の手順を節として持っていませんでした。書き方を調べる読者は、書いたあとに正しく動いているかも確かめたいはずで、ここは揃えるべき部分で、この比較のあと記事に「検証の方法」の節を追加しました。
逆に「よくある失敗」は上位で1件しか扱っておらず、当サイトの記事は5つのパターンを具体例つきで書いていました。ここが差をつけている部分で、削ってはいけないところです。
もう1つ、見出しを並べて気づいたことがあります。当サイトの記事は構造化データを使う理由に「リッチリザルトによるCTR向上」を挙げ、FAQのリッチリザルトが表示される前提の説明を残していました。GoogleはFAQのリッチリザルトを2026年5月7日に検索結果から外しています(この比較のあと、該当する説明を直しました)。見出しを一覧にすると、古くなった節にも気づけます。
見出しの比べ方は、新しく書く記事だけでなく、順位が伸びない既存記事の見直しにも使えます。順位が伸びない記事の見つけ方は、記事リライトのガイドで扱っています。 記事リライトで検索順位を上げる方法
件数ごとの扱い方の目安
| 上位で書いている数 | 扱い | 理由 |
|---|---|---|
| ほぼ全件(5件中4〜5件) | 揃える | 読者が当然あると思っている内容。無いと「答えていない記事」になる |
| 半分前後(5件中2〜3件) | 検索意図で決める | 読者の目的に必要なら入れる。記事を長くするためだけには入れない |
| 少数(5件中1件) | 差をつける候補 | 読者に必要なのに多くの上位が書いていない内容。自分の実例やデータで厚く書けるなら強みになる |
| 0件 | 独自性の候補 | 自分の経験・計測・判断基準など、他の記事には書けない内容。ただし検索意図から外れていないかを確かめる |
上位の記事がどの型(解説・比較・手順など)にそろっているかは、検索意図の判断にもつながります。検索意図の調べ方は検索意図とはで、見出しタグそのものの正しい使い方は見出しタグ(H1〜H6)の正しい使い方で解説しています。
上位の見出しを使うときの4つの失敗
- 上位の見出しを全部つなぎ合わせる:どの記事よりも長いだけで、読者に新しい情報が無い記事になります。Googleは、価値を加えずに他の人の意見を要約しているだけのコンテンツを、検索エンジン向けの作り方の例に挙げています。
- 件数だけで決める:5件中1件しか書いていないトピックは、差をつける候補であると同時に、読者が求めていない話題である可能性もあります。検索意図に照らして判断します。
- 文字数を上位に合わせる:Googleは、優先する文字数は存在しないと明記しています。構成を比べる目的は、読者が知りたいことの抜けを見つけることで、長さを合わせることではありません。
- 見出しだけ見て本文を読まない:見出しが同じでも、中身の深さは記事ごとに違います。件数を数えたあと、自分が差をつけたいトピックだけは上位の本文も読みます。
見出し抽出と共起語でできること
ディレベースのキーワード調査ツールには、URLの見出しを抽出する「見出し抽出」と、複数のURLでよく使われている語を比べる「共起語」があります。見出しで構成の抜けを、共起語で本文の語の抜けを確かめる、という使い分けです。
どちらも有料プランの機能です。Entryプラン(月額980円)で月30回、Basicで月100回、Proは回数の上限なく使えます(2026年10月12日時点)。上位5記事と自分の記事を比べるなら、1回の構成づくりで6回使います。
出典(2026年10月12日に確認)
よくある質問
上位記事の見出しは何件くらい比べればよいですか?▾
上位記事の見出しを参考にするのはコピーになりませんか?▾
上位記事の文字数に合わせる必要はありますか?▾
見出しを抽出すると、記事と関係ない見出しまで出てくるのはなぜですか?▾
見出しがほとんど取れないページがあるのはなぜですか?▾
既存の記事の見直しにも使えますか?▾

この記事を書いた人
今井政和SEOディレクター / フロントエンド開発者
Web業界20年以上の経験を持つSEOディレクター。ディレベースの開発者。WordPress公式プラグイン「ORECTIC SEO CHECK」作者。著書に「三方良しで勝つ 江戸商人に学ぶ現代WEB戦略」。
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